渋谷スクランブル交差点の前のQ-FRONT内で営業しているスターバックス渋谷TSUTAYA店ですが、この店舗、現在世界で3万2千を超える店舗数の中で世界一の売り上げを叩き出したことがある店舗だとのことです。
また、少し古いデータですが帝国データバンクが提供している日本国内のカフェ、喫茶店における2017年の売上高の比較調査によるとスタバの同年の売り上げは1,709億円で国内一位です。
ちなみに二位のドトールの売り上げは725億円、調査対象の全1180社の売り上げのうち、実に26%をスターバックスが占めているとのことでした。
引用元HP:帝国データバンク「喫茶店・カフェ経営業者1180社の経営実態調査」
さて、このスタバですが風水を利用した経営を行っていることは「風水について」の記事でも少し触れました。2004年には「風水マグカップ」なるものを公式に販売していたこともあるようです。
参考HP:Starbucks Collector Value Guide and Gallery「Feng Shui Starbucks」
なお、他に風水を使用していることがオープンになっている超大企業はディズニー、ドリームワークス、コカコーラ、ナイキ、マイクロソフトなど多岐にわたります。1990年代のニューヨークのタイムズスクエアの復興計画にも風水が利用されているようですよ。
先日渋谷を訪れた際に、このスタバ渋谷TSUTAYA店の風水を玄空飛星派(フライングスター風水)の観点からみてみましたので少しご紹介します。
Q-FRONTについて
さて、このスタバ渋谷TSUTAYA店ですが、渋谷のQ-FRONTという商業ビルの1階と2階にまたがって入居しているテナントになります。
Q-FRONTは1999年12月に開業しており、その開業当時からスターバックスとTSUTAYAが営業しています。
渋谷駅から徒歩1分程度、世界一有名な交差点とも言われるスクランブル交差点を眺めることができる抜群の立地条件のビルで、スクランブル交差点から眺めることのできるデジタルサイネージはテレビなどでもしばしば目にする渋谷のランドマーク的な存在となっています。
・・・って、それだけ立地がよければ風水なんて関係なくお客さんたくさん集まるんじゃないの?と思った方もいるかもしれません。じつは私もその一人でした笑
同じ立地に以前建っていた峰岸ビルのこと
「これだけ立地がいいならどんな店舗でも流行るんじゃないか?」という問いの答えがこの峰岸ビルの存在になります。
ウィキペディアにこんな記載があります。
「QFRONTが完成するまでここには、東海銀行や渋谷宝塚劇場などが入る「峰岸ビル」(1960年竣工)があったが、渋谷スクランブル交差点前という好立地にかかわらず影の薄いものだった。」
引用元HP:ウィキペディア「QFRONT」
この峰岸ビルは竣工の後しばらくの期間は渋谷宝塚劇場や映画館、キャバレーなどの好調もあって順調に経営を続けてきたようですが、時代が下るにつれてその影を薄いものにしてきたとされています。
この峰岸ビルは渋谷の大地主であった峰岸氏という方が建造したビルのようで、渋谷にうごめく様々なカネや利権に翻弄される中で放漫経営に陥り、峰岸ビルの経営不振につながったことが佐野眞一著「阿片王 満州の夜と霧」の中で示唆されています。
ここではその佐野眞一氏の文章を引用している吉祥寺@ブログ since 2016さんのリンクを貼っておきますので興味のある方は見ていただければ。
参考HP:吉祥寺@ブログ since 2016「渋谷QFRONT」
どの街であってもそうですが、立地がよいということはそれに伴って賃料などのデメリットは当然あるわけで。またそうしたよい条件を狙うハイエナが出没するリスクなどもあるわけですので一概に立地だけで商売がうまくいくことはありえないというわけです。
この渋谷に限らず、全国どこの街でも一等地に立つ商業施設の興亡の例はいくらでも挙げることができるのではないかと思いますし。
そうして峰岸ビルが紆余曲折あり撤退した後に建造されたのがこのQーFRONTだということです。
スタバ渋谷TSUTAYA店の風水について
ではここから具体的に風水を見ていこうと思います。
Q-FRONTの周辺環境
周辺環境はこんな感じです。
はじめに建物周囲の環境を見ていくと、スタバが入っているQ-FRONTの背後である玄武方位はどっしりと西武渋谷店が守っており、西側の白虎方位はセンター街を挟んで大盛堂書店などが入るビルが、東側の青龍方位は公園通りで断絶された先にビル群が立ち並び、さらにその先に山手線や埼京線といった各線が並んでいます。
そして建物自体の財運を表す建物前方の景色がスクランブル交差点からハチ公前広場にかけた渋谷駅北側のオープンスペースという無数の人々が集う凄まじい明堂(建物がもつ前方のオープンスペースのことで、主に財運を表します)を持っているというわけです。
線路近くに物件があることによる悪影響「火車煞(かしゃさつ)」については東側のビル群が間に入りクッションとなっていますが、それでも男性を意味する建物の青龍方位(この物件では東)については激しい車の往来により断絶されている感は否めないため、この建物はもしかすると男性よりも女性のスタッフさんが輝く建物であるのかもしれません。
ただしこの物件は、(地図では少し見づらいですが)南北に走る神宮通りが突き刺さる方向にビルが建設されており、風水の代表的な悪環境である「路沖煞(ろちゅうさつ)」、またY字路の間に挟まれた「箭刀煞(せんとうさつ)」に該当しています。
ですが、そうした路沖煞や箭刀煞といったものの影響は、建物前方の大きく半円形に曲がった歩道スペースと、建物前方の半円形によって軽減されているのではないかと考えます。
路沖煞(別名は「木箭(もくせん)と言います」)や箭刀煞は長方形であらわされる「木」のエネルギーが悪い影響を及ぼすものとされていますが、五行思想の中で金は木のエネルギーを剋す(金剋木)とされています。
金の属性を持つ形状は円形とされており、実際に風水を利用して路沖煞などを軽減するために円形、半円形のオブジェクト等を設置することがありますが、このQ-FRONTにおいては建物前方の歩道スペースと建物の形状そのものが金を示す半円形となっています。
たまたまこうなった可能性はもちろんありますが、オープン当初からスタバがテナントとして入っていることを考えるとビルの設計時点から風水を取り入れているのではないかなんてことを考えてしまいますが・・・どうなんでしょうね?
ともあれ意図したものかどうかはさておいて、周辺環境における悪影響は建物形状そのもので軽減がなされているというわけです。
玄空飛星派風水(フライングスター風水)による坐向と飛星図
次に玄空飛星派風水(フライングスター風水)による建物内部に流れる運気の流れを示した表である飛星チャート(飛星図)を考えてみます。
通常こうした店舗の場合には店舗のスペースで独立したチャートを描くことが多いのですが、このスタバにおいてはエントランスやトイレをツタヤと共有しており、また2階の客席スペースにおいてもツタヤ店舗との境がない形で店舗の運営がなされています。
また、ビルの竣工は1999年12月であることから風水で言うところの第7運期に建てられた建造物であり、建物の向きは南向きです。
そして店舗の状況から建物全体の中心をとって飛星図を重ねあわせます。
・・・なのですがグーグルの規約上地図画像を使うのは難しそうなのでここでは飛星図だけを挙げておきます。
※飛星チャートは南側が上にくるように描かれていますよ。
第7運癸山丁向のチャートは人間関係運(や健康運)を示す左上の山星という数字と下側の運星がすべての宮において足すと10になることから、「(山星の)満盤合十」と呼ばれる人間関係運に強いとされる縁起物のチャートです。
また、第8運(2004年2月4日~2024年2月3日)における大吉数は8であり中吉が9、小吉の数字が1です。
チャート右上の数字、向星というのは活動的なエリアをみる財運を司る星、左上の数字は山星と呼ばれ、安静をとるエリアなどを見る人間関係運や健康運などを司る星になります。
店舗内部
わたしが勝手に見た中での鑑定ですので間取り図はありません・・・ので、わたしがお手製で作った間取り図に飛星チャートをあわせてみます。
図は建物全体のうちスタバとスクランブル交差点のある南側を上にして書いてあり、建物全体のうち南半分だけを抜粋して作成しています。
また、人間関係運を示すチャート左上の数字「山星」と財運を示すチャート右上の数字「向星」のみを飛星チャートから転記してあります。
なお、面積距離の計測も行っておらず、方位の区分についても航空写真をもとにした簡単なものですのでこの図はおおよその感じをつかむ程度に考えていただけばと。
玄空飛星派での商業施設の鑑定において何より重要なのは「エントランスの向星の吉凶」です。
活動的なエリアにおける吉凶を判断する向星(右上の数字です)が示すのはズバリ財運ですから、建物使用者にとって財運のよい気がエントランスから入ってくるかどうかがその方位の向星の善し悪しで決まるというわけです。
それでこのQーFRONTにはエントランスが合計で3つあるのですが、スタバの動線上の入り口側のエントランスの向星は8です。8は第8運現在において最高の吉数であり、最高の財運を示す方位になるわけです。また、「6・8」の組み合わせが意味するものは「金銭的な利益」だとされています。
ここからお客さんは「山星8・向星6」の方位で注文、レジを済ませて「山星4・向星1」にある階段を使って2階で食事をし、「山星4・向星1」の方位にある出入り口から建物を出る、という流れになります。
レジのある向星6と階段のある向星1の方位は「河図(かと)」と呼ばれる特殊なルールによって結合し、ここでの向星6は向星1と同じ吉祥の数字となります。
さらには店舗の外側(東側)にあるテイクアウトコーナーも向星9の方位に入っています。
※ご参考までに、、、正確な間取り図をもとにすれば出口側のエントランスは向星9の方位に入っている可能性もありそうです。
つまり、スタバ渋谷TSUTAYA店の店舗は1階、2階ともにすべての方位が「8・9・1」の吉祥のエリアのみで構成されており、2023年現在最大吉の向星8をエントランスに持ち、テイクアウトコーナーは2024年以降最大吉の向星9の位置にある物件だということです。
玄空飛星派風水だけを考えたらこの配置で悪いわけがない・・・と言えるような配置ではないかと。初見の際に入り口がややわかりづらい配置になっているのもこうした理由があるのではないかなあと疑っています。
少なくとも自分は入り口はどこだろうと探しましたし笑
また、もともとが人間関係運に強いチャートを持った店舗ですのでスタッフさんたちの関係も良好なものなのではないかなあなんてことも考えています。
2006年の改装前と、2024年以降のはなし
さて、こうして書いてきましたが実はこのスタバ、2006年に改装されて今現在の形になっているとのことです。
1999年に開店して2006年に改装。割と早いスパンでの改装ですが、2004年に風水における運気の切り替え(第7運→第8運)が起こったことを考えるとその第8運に対応するために改装を行った能性もあるのではないかと私は考えていたりします。
そして第8運である2023年現在、8は最高の数字であるわけですが、2024年2月4日から運の切り替えが起こり第9運に入ります。
第9運に入れば最高の吉数は9となり、中吉の数字が1となるためこのままで同じような良い風水効果が期待できるわけではありません。
とはいえ8という数字はもともとが吉祥の数とされており凶にはそこまで至らないのではないかとされていることと、スタバから見て裏側に向星1のエントランスと向星9テイクアウトコーナーがあるという豪勢さですので、第9運に入ってもそこまで風水が悪くなるというわけではないのがこの物件のすごいところです。
もしかすると第9運対応のため改装が行われたりする可能性ないかな・・・なんて考えたりもしますが今のままでも十分に9運対応している物件なんですよね。
9月追記:2024年春に渋谷TSUTAYAリニューアルオープン
・・・と、ネット徘徊をしていたらやはりというかなんというか、リニューアルを行うようです。
しかもスタバだけでなくて全館の改装だとのことで、2023年10月末から工事に入ってリニューアルオープンは2024年春だとか。
詳細はわかりませんが相当程度の改装を行う予定のようです。
ここまでくるとおそらくスタバだけでなくて物件全体の設計において風水が加味された物件ではないかという気持ちがわたしの中で止まらないところですが・・・(ただし風水業界においてどの方がこの物件の設計などに関わっているか、少なくともわたしは知りませんが)
もしそうだとすれば、この改装においては、第九運とそれ以降を見すえた設計を行うはずですから、
向星1と6が結合している建物の正面、つまりスクランブル交差点側にもエントランスを設けるだろうことと、向星9が飛星する建物の東側、つまり公園通り側に人目を惹くエントランスを設けるのではないかと予想していますが、、、
どうなんでしょうね?結果が楽しみです。
参考HP:BIGLOBEニュース「渋谷ツタヤが’24年春リニューアルオープン、改装工事は’23年10月末から」
カルチュア・コンビニエンス・クラブ「2024年春、新しい『SHIBUYA TSUTAYA』が誕生します。」
終わりに
ここまでスタバ渋谷TSUTAYA店の風水について語ってきました。こうしてみるとこの店舗、ちょっとしたパワースポットといっても言い過ぎではない気がします。
ちなみにですが、このスタバと同じ入り口を共有しているツタヤも(他にも風水的要素を意図していそうな箇所もあり)ある程度同じ風水効果を共有しているものだと考えています。
ここで紹介しなかった3つ目のエントランスは向星9の方位に入っていましたし。
ツタヤ側の売り上げなどのデータは確認できませんでしたが、2022年2月の東京卍リベンジャーズのキャンペーンの際には1日で作品合計三万四千冊を売り上げたとか・・・。
参考HP:PRTIMES「3万部超が即完!同店で過去最大の売り上げを達成<SHIBUYA TSUTAYA 東京リベンジャーズ 全館ジャック>」
そして、もちろんですがこのツタヤの売り上げもスタバの世界一なんていう売り上げも風水だけの力ではないと考えています。
スタバで言えばもちろんこの海外にまで有名なスクランブル交差点目の前という集客には最高の立地に加えて、ドリンクサイズをTALLのみに限定、ドリンクの入れ物も紙コップだけに限定、フードメニューも袋入りのものだけに限定するなどして回転率を上げる経営戦略であったり、そして何よりも現場の方々の頑張りがあってこそこの結果に繋がっているはずだと。
時代の流れとタイミング(天時)を得て、風水による地の利を得て、人の頑張りがあったからこそ結果に繋がっているのだと考えています。天地人ってやつです。
風水は魔法ではないので風水だけでうまくいくものではありません。実際風水が最高に良くても閉店に至ってしまう店舗の例は残念ながらありますし、逆に風水が全くよくない中でも経営がうまくいっている店舗だってある。
ですが、そうした人々の頑張りを風水が底上げをすることができると考えればそれは素晴らしいことだなと思います。主役はあくまでそこを使う人たちです。
最後になりますが店内の写真撮影を快く許可くださり、たわいもない雑談に付き合っていただいたスタッフの素敵なお姉さん方に感謝しています。こっそり店舗の繁栄とあなた方の幸運をお祈りしています。
それではこの記事はここまでです。ここまで読んでいただきありがとうございました。
この記事で挙げたまた玄空飛星派が属するさらに大きな流派である三元派において2024年2月から新しい20年期、「第九運」が始まるとされています。その第九運について風水業界がどのような予測をしているのか、それに対する私の考察を「玄空飛星派/フライングスター風水のおける第九運の予測」の記事に、
その他風水から観た周辺環境が悪い物件の代表例は「風水が教える選んではいけない物件10選」の記事に挙げており、玄空飛星派風水の理論のあらましは「玄空飛星派風水のあらましについて」の記事に、また個人宅の鑑定例については「玄空飛星派風水の鑑定例①③」に記載しています。
風水を使用している企業の例などについては「風水とビジネス」の記事にドナルドトランプ氏やディズニーなどを始めとして、20ほどの例を挙げています。よろしければそちらも見ていただけたら嬉しいです。
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