線路沿いの家「火車煞」は不幸を呼びこむ悪い風水?
「線路沿いの家は風水が悪い」、「線路沿いの家に住むと不幸になる」。そんな話を聞いたことはないですか?線路沿いの家は「火車煞(かしゃさつ)」と呼ばれるもので、風水上悪いとされています。
ですが実際のところ、現代の日本において線路沿いの家というものは無数にあり、そのすべてが最凶クラスに悪いというわけではなくて線路沿いの家の中でも比較的マシだと思われる物件もあればすぐさまに引っ越しを進めたいレベルのものまでさまざまな物件があります。
それは線路と建物の位置関係であったり、建物の周辺環境との兼ね合いをみたときのものであったり、気の流れと組み合わせてみたときに年ごとの位置関係から見るものであったり。
この記事では線路沿いの物件について風水がどのように考えるのかを深堀りしてみました。あるいは高速道路や大きな道路沿いの家についても同じような読み取りができる部分は多数ありますので参考にしていただけたら嬉しいです。
なお、記事の最後にもリンクを貼ってありますがT字路などの突き当り、袋小路、高速道路沿いなどといった他の悪い環境とされるものについては「風水が教える住んではいけない土地20選」の記事でも紹介しており、線路沿いの土地が悪いというのはあくまで全体の中で考えたらその一つにすぎません。
①T字路等の道路突き当りの土地、②カーブ外側の土地、③高速道路沿いの土地、④線路沿いの土地、⑤袋小路の土地、⑥三角形などの変形土地、⑦道路面と高低差のある土地、⑧崖に面した土地、⑨マンション等の巨大な建築物が直近にある土地、⑩二つのビルなどの隙間風の吹き付ける土地、⑪墓地&病院近くの土地、⑫変電施設、電波塔近くの土地、⑬ガソリンスタンド近くの土地、⑭直近にガラス張りの商業施設、自宅方向に傾斜したメガソーラーなどがある土地、⑮倒壊しかかった空き家、廃工場などが近くにある土地、⑯海沿いの土地、⑰背後もしくは左右に川が流れている土地、⑱埋立地などの軟弱地盤、⑲丑、辰、未、戌方位向きの土地、⑳近隣の山を切り崩したばかりの土地
この記事の最後にもリンクを貼っておきますのでよければそちらの記事も見て頂けたら嬉しく思います。
線路沿いの家は「騒音・振動・視線・鉄粉」に悩む家
線路沿いの家の何が悪いのか。騒音が気にならない人などはそうしたことを考える方もいるかもしれません。
ですが電車が様々な時間帯に住居のそばを走り抜けることは、ざっと考えても騒音を含めて四つの悪いことがあるのだと思います。
- 騒音
- 電車が走る際の振動
- 電車乗客からの視線
- 鉄粉被害
「そのうちに慣れるものでは?」それもひとつの考え方かとは思います。
ですが線路沿いの物件の住環境が悪いだなんていうのは正直言えば風水を考えるまでもなく当然のことで、、、
騒音で眠りが浅くなることも当然あるでしょうし、振動によって精神的なストレスは(たとえ本人がふだん意識しなくても)受けることになるでしょうし、そもそも振動によって建物にダメージが蓄積することもあるでしょう。
また、たとえば一人暮らしの女性などからすれば走る電車乗客からの視線というのも気になるところではないでしょうか。
たとえば線路に玄関を向けていれば自分の部屋に入るときに電車に気を遣うでしょうし、ベランダ側に線路があれば洗濯物やカーテンに常に気を遣うことになってしまうかもしれません。
電車が一時停止などすることもありますし、「その家に知り合いが住んでいる」と知っている側からすれば変な意図などなくても電車で通った際に何気なく視線を送ってしまうのはありえる話ですし。
もっと言えば場所によっては撮り鉄がたむろしてしまうような線路の場所もあるのでしょう。そうした場所が自宅直近にあれば不要なストレスにさらされることは想像に難くありません。
また、線路沿いの家では電車とレールの摩擦から鉄粉が舞い散り、家や車、あるいは洗濯物に付着するといった話も耳にします。家や車は錆びが付着しやすく、洗濯物に鉄粉が舞い散る環境が良いといえるわけがありません・・・。
振動、騒音、視線、鉄粉。これらから来るストレスや不眠などといったものから住人が不調をきたすもの。そう考えることはごく自然なことかなあと私は考えています。
もっと極端な話をすれば、、、生後半年の赤ちゃんがいる家族が線路沿いの物件に住んだときにのんびり体を休めることができる家になるかというお話で。
あるいは人身事故が自宅の近くで起こる可能性だってないとは言えないわけです。(※2016年の東洋経済オンラインの記事によると、過去10年間の鉄道における人身事故の総数は1万2304件とのことです。)
人身事故の後の現地の状況は想像を絶するものだと聞きます。どう考えても気分のいいものじゃない。騒音や振動だけでなくそうした現場の近くに住んではノイローゼになっても不思議じゃない。
風水どうこうを考えることもなく線路沿いの物件に対するデメリットはたくさんあるわけです。そうしたデメリットがあるからこそ家賃、土地代が安いわけですから。
さて、話を本題に戻してここからは風水がどのように線路沿いの物件を考えるのかを考えていきます。
線路の位置関係により破財・精神的消耗等の意味が変化
さて、先ほど騒音、振動、視線、鉄粉の4点を日常的な視点で見た場合の悪い環境の原因として挙げましたが、風水でまず重要視するのは「電車という重量物が高速で宅の近くを通り抜けることによる気の乱れ」です。
また、「四神相応と周辺環境の超基本」の記事でも紹介したように、風水において建物の周囲四方は次のような意味を持つとされています。
- 建物の背後・・・上司や年長者等からのサポートを表す
- 建物の左側(南向きの建物なら東側)・・・住人の中で男性を表す
- 建物の右側(南向きの建物なら西側)・・・住人の中で女性を表す
- 建物の正面・・・住人にとっての財運を表す
つまり、建物の背後を線路が走っているのであれば「上司や先輩などからのサポートの断絶」を意味し、建物の左側ならば男性にとって特に不利な家、右側ならば女性にとって特に不利な家、正面近くを線路が走っているのならば財運にとって悪い家となる、ということです。
ただし、建物左右については、その宅の住人全員に悪い意味は及ぶものと考えられ、その中でも特に男性あるいは女性に悪いという性質のものなので、自分と一致しないから全く問題がないというものとは考えません。
実際問題として騒音や振動は男女問わず被害を受けるものですし当たり前といえば当たり前の話なのですが・・・。
なお、この象意は河や道路においても同様に見られるものですが、電車の走り去ることが流れるエネルギーが強いためにそうしたものの影響も大きくなるということです。
線路が走る方位が・・・
- 建物の背後・・・仕事や学校、地域などでの集団生活において目上の方からのサポートを受けづらくなる
- 建物の左側・・・住人のうち特に男性が健康面や精神面での悪い影響を受けやすい
- 建物の右側・・・住人のうち特に女性が健康面や精神面での悪い影響を受けやすい
- 建物の正面・・・財運が断絶され、破財を招く
電車が早く過ぎ去るのか速度を落とす箇所か
そもそも線路沿いの家がなぜ風水が悪いのかについては、電車という鉄の巨大なかたまりが家の付近を高速で走り去ることが一番の原因であると書きました。
ですので裏を返せば、電車が家の近くを「高速のままで電車が走り去る」のか「駅の近くなどで速度を必ず落とす場所」なのかということは考えるべき要素になるわけです。
たとえば自宅から見て同じ距離に線路があったとしても、その線路が新幹線が高速で走り去る線路なのか、それとものんびりと路面電車が走るだけの線路なのか。
あるいは鈍行のみが走る線路で駅の近くなどで速度を落とす箇所なのか、走る電車の数がどのようなものか。当然ながらそうした状況の違いによって影響の大きさは変化します。
またその意味で言えば駅の近くというのは電車は速度を落とすところ(当然新幹線や特急などの停車駅の違いはありますが)となるわけなので、電車の走行に伴う騒音や振動といったものの影響は小さいと考えます。
ただし駅が自宅からあまりにも近い場合には人の往来が多くなることが予想されますし、駅構内のアナウンスが聞こえてくるような環境では電車の走行音よりもアナウンス音の方が耳障りとなることもあるでしょう。
そう考えると駅前直近というのはビジネスを行うのには好ましい土地であっても、住居とするには居心地の悪い物件となってしまうのではないかと考えています。
- 電車が早く走り去る方がより悪い
- 電車が速度を落とすところはまだマシ
- 駅から自宅が近すぎても構内アナウンスなどの騒音もあるかも
線路のカーブ外側は凶意が重なる大凶の土地
電車が速度を落とす箇所の方がマシだという話の中で「カーブの近くでも速度を落とすのでは?」と思った方もいるかもしれません。カーブについてはカーブの外側と内側で意味がまったく異なります。
風水では川や道のカーブの外側は「反弓煞(はんきゅうさつ)」、あるいはカーブの外側の土地を「無情の地」と呼んで嫌います。
2005年に兵庫で起こった福知山線の電車脱線事故を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、カーブの外側というのは道路であれ線路であれ好ましくないものです。
反対にカーブの内側になる場所については「有情の地」と呼んで尊ぶものです。
が、、、こと線路に限って言えば騒音も振動もひどいものに変わりはないのでカーブの内側の土地であっても良いものとはいいがたいと考えています。
もう少し正確に言えばカーブの内側で良い意味があったとしてもそれ以上に悪い意味が多すぎるというイメージかもしれません。
なお、線路が空中にありカーブした外側などについては、高速道路のカーブ外側に代表される「鎌刀煞(れんとうさつ)」にも分類されるものと考えられ、線路沿いの物件の中でも最も避けてほしい物件のひとつです。
高架の高さと自分が居住する空間の高さが同じレベルにある際に最も悪いものだとされています。
- 線路がカーブになった弓なりの外側は特に悪い土地です。
- 高架のある線路のカーブ外側は最凶クラスに悪いです。
毎年変化する「動土」を好まない方位がある。方位によっては「一家自滅」等の象意も
自宅の近隣で行われる工事、騒音も振動もとても嫌なものだと思います。
こうした工事などのことを「動土(どうど)」と呼ぶのですが、やはり風水においても注意すべきものです。工事の騒音と振動が続く環境が快適なわけはないですから。
そして電車が通る際に発生する近隣への振動もまた、その振動の程度によって動土に分類されるものになり得るとされています。
動土については、玄空飛星派には毎年異なる「太歳」、「五黄」、「戊己都天煞」、「金神煞」といった諸々の動土を忌む方位があります。
詳しい内容についてはここでは触れませんが、たとえば五黄の方位は2023年で言えば北西になります。
自宅から見て北西の方位で工事や電車等が走ることにより建物に振動がもたらされることを忌むとするものです。
また、「太歳(たいさい)」方位は2023年(癸卯)年においては卯の方向、つまり真東です。
これは卯(真東)方位に向いた家の真東側で工事などが行われることを忌むとするもので、山道帰一先生の「通書」における言葉を引用させていただくなら太歳は「百事に犯すべからず。一家が自滅し、家長に不利」とされています。
こうした動土を忌む方位がいつの年でも複数方位存在する以上、線路沿いの家に住んだ場合にその凶を避けるのは難しい、、、というのが実情になってくるわけです。
複数年に一度訪れる「五黄会太歳」などのように、凶方位と凶方位が重なることで発生する大凶の方位というものもあり、風水の立場から言えばそうしたものは避けるしか凶を防ぐ手立てはありません、、、。
- 電車が自宅付近を通過することによって発生する振動は風水において工事などと同じ種類の「動土」としてみなされる
- その年に応じて特に動土があっては凶意を持つとされる方位が複数存在する
- 動土が凶とされる方位は毎年変化する
なお、動土については山道帰一先生の「通書(毎年発行されている引っ越し、旅行、婚姻、埋葬などといった生活における百事の日選びに関する書です)」や「玄空飛星派風水大全」に詳しいロジックが公開されており、記事ではそこからの文章を引用させていただいています。
玄空飛星派(フライングスター風水)理気との関係
わたしがメインで使用している「最強の風水技法」、玄空飛星派風水(フライングスター風水)においては、建物内部に流れる「活動的な気の善し悪し」と「静的な気の善し悪し」を判断します。
その際に建物周辺の活動的な物体は活動的な星(向星)の動きを強め、静的な星(山星)の動きを弱めるものだとする考えがあります。
つまり、電車が走り去る方位の気の流れが活動的であってはならない星周りを持つ方位であったり(向星が悪い数字)、寝室などの静的に使用するべき方位(山星が良い数字、もしくは寝室そのもの)である場合にはよりそうした悪い意味が強められてしまうということです。
文章だけではわかりづらいのでひとつ例を挙げます。
この例は「玄空飛星派風水の鑑定例①」の記事で挙げた物件です。実際には線路沿いの物件ではないのですが、仮にこの物件の玄関側(北方位)に線路が走っていた場合どのような読み取りになるのかを考えてみます。
これが玄空飛星派で使用するメインの図となります。左側の間取り図ではバルコニーのある側が南、右の飛星図は図の上側が南ですよ。
この玄空飛星派は「時間の流れとともに運気の善し悪しが変化する」ことが大きな特徴である風水の技法です。
詳細は鑑定例の記事に書いてありますのでここでは割愛しますが右側の飛星図における右上の数字と左上の数字を間取り図に転記したものがこの図であり、右上の数字「向星」は活動的な場所で使用する財運などを示すもの、左上の数字「山星」は安静なエリアなどで使用する健康運や人間関係運を示すもの。そして2023年現在は8,9,1の3つだけが良い数字で、他の全ては悪い数字になります。
まず建物の周辺環境を考えると建物の背後に線路が走っていることになるため、この物件の住人は会社や学校、あるいは地域において上司や先輩といった目上の方からのサポートは受けづらい状況になるのではないかと読み解きます。
そのうえで、物件の北側を見ると玄関方位には向星9が、キッチンの方位には向星7が、お風呂の方位には向星2が来ています。
電車という巨大なオブジェクトが付近を通過することによりこれらの活動的な星が活性化されると考えるわけです。
この例においては玄関方位の向星9は2023年現在好ましい星になりますので活性化されることに問題はありません。
ただしキッチン方位の向星7は「いざこざ、衝突」などを意味する悪い星であり、それが活性化されるということはそれだけ住人がそうしたトラブルに巻き込まれやすくなることを意味します。
お風呂についても向星2は2023年現在「病気」を意味する悪い星です。ただし玄空飛星派でお風呂についてはさほど重要視しないので住人に対する影響は小さいと考えられます。
このように電車の走り抜ける方位において良くも悪くも宅内の活動的な星を活性化し、寝室などで重視すべき安静の星を弱体化させてしまうと考えるわけです。
また、玄空飛星派では「年飛星」と言われる毎年異なる気の流れが宅内を流れるとすされており、その年その年によって特に悪い気が流れる方位が異なることもあるわけです。
また、こうした気の流れを推し量る技法は玄空飛星派だけでなく、他にも建物と周辺の道路環境などをみるための技法である水法(「すいほう」。水法にもさまざまな流派があり玄空飛星派と併用するのが一般的です)といったものでも、電車などが走ってくるのに好ましくない方位があり、時代区分やその時期に応じて変わるものがあります。
つまり電車が走り去ることはさまざまな意味でエネルギーをかき乱す存在となるわけです。
- 玄空飛星派で推し量る気の流れにおいて、線路のために気の流れが乱れる
- 建物と河川や道路状況といった周辺環境を見る「水法」においてもその時期に応じて特定の方向に線路がある場合を忌む物件がある
ここまでは悪いことに話をフォーカスして書いていますが、良い意味について考えるとどうでしょうか。
線路沿いの家で風水上メリットはないのか?
ここまで線路沿いの家における悪い点ばかりを書いてきました。
では風水を考えたときに線路沿いの家でいいことは一切ないのかという話ですが、線路沿いの家は電車の走行による巨大な気の流れが常に走っているような状態になるわけです。
さきほどの例で書いたように、その家によっては玄空飛星や水法などにおける吉星を活性化する方位に線路があることもあるかと思います。
ただし、玄空飛星の例で言うなら線路沿いの物件というのは少なくとも三つの方位にまたがってその影響が及ぶものと考えられます。それらすべてが吉星であることはとても稀な話ですし、その場合にも振動による「動土」の影響や、財運や貴人からのサポートといった悪影響は免れず、良い意味と悪い意味が同時に存在するものと読み解きます。
また玄空飛星だけを考えても年飛星がある以上数年その物件に住むのであれば悪い星が巡る年は確実に訪れるわけです。
動土においても毎年変化する方位の中で、「動土に吉」とする方位も中にはあります。しかしながらこの動土についてもその吉方位だけを電車がピンポイントで通過することは非常に困難だと思われるため結局のところは悪いものから逃れることは難しいと。
そうしたものを抜きにすれば土地代、家賃が安いこと、また駅近物件が比較的多い、電車が好きな人にとっては景観が楽しめるといったメリットはあるものの、少なくとも風水の観点からいえばそうしたメリットがデメリットに勝るとはいいがたいというところです。
- 玄空飛星派などの気の流れで、中には好ましい働きをする場合もある
- とはいえ他の悪いものも並行して意味を持つため結局は悪い
線路沿いの物件「火車煞」の対策は可能か?
結論から言いますと線路沿いの物件に関して悪い風水を完全に取り除くことはできません。
風水における判断材料には目に見えない気の流れなどもあるものですし、周辺環境として建物と線路の位置関係などにもよるものですから。
ですが、この記事のはじめに書いたように線路沿いの物件において悪い環境として住人が知覚できるものは「騒音・振動・視線・鉄粉」の四つです。
ですからそれらに対する対策をするというのが線路沿いの物件の悪い意味を少しでも防ぐ手立てになるのではないかとわたしは考えています。
例えば騒音を防止するためなら窓ガラスに貼る防音シートや厚手の遮音カーテン、持ち家であれば二重窓や防音サッシなどを付けることができるのならとても有効かと思われます。
視線対策ということであればベランダにラティスを設置する、タープを張る、グリーンカーテンを使用する、目隠しシートを窓ガラスに貼る、カーテンで目隠し、、、などになってくるのでしょうか。
四六時中カーテンを閉めっぱなしにするわけにもいかないですのでそこは様々な手段の中から環境にあったものを選択していただくのがよいのではないかと思います。
振動に関してはなんとも言えないですが・・・それこそ施工の段階で免振構造などを導入するくらいしか手がない気もします。
鉄粉に関しても振動と同様、物件の施工当初から物干しや駐車場を設置しないなどといった対応しかとることは難しそうです。
また、風水における特殊な対策グッズを求める方も中にはいるかもしれません。
わたし自身もケースによっては数千円程度まででアマゾンなどで購入可能な風水グッズを薦めることはあります。しかしながら線路沿いの家ならばこれを置けばよい、とされる万能グッズは存在しないためケースバイケースで一軒ごとに適したアイテムを考えていくしかないのかなとは考えています。
また、ひどいケースでは数十万もするようなお札やパワーストーン、あるいは土中に埋める特殊な炭などを薦める風水師も中にはいるかもしれません。
私自身はそうしたものに懐疑的です。
たとえばお札を貼ったりパワーストーンを飾ったり炭を土中に埋めるなどするとで線路沿いの家に住む赤ちゃんが電車の走る横で安心して眠ることができるか?と考えたらその答えは明らかなのではないかと。
ですので線路沿いの風水は悪いからこれを買いなさい!これを買えば大丈夫!という人がいるならば少し疑ってほしいとは考えています。
風水が目に見えないものを扱う以上、そうした高額な商品を売りつけようとする方は確実に存在します。すべてが嘘だと断定はできないですが少なくとも風水における理論の枠組みで考えると整合が取れないと私は考えています。どうかご注意を。
ある程度安価な商品の中でそうした選択肢があるのであれば試す価値はあるのかと思うのですが、こと線路沿いに関してはほんとうに難しいです・・・。
- 線路沿いの家に住むことによる悪い意味を完全に防ぐことは困難
- 軽減させるのであれば騒音や視線を減少させることをまず考えるべき
- 高額な風水グッズを買ったからと言って対応できるものではない
おわりに
この記事を読んでいただいた方はご自身が線路沿いの物件に住んでいる方、あるいは引っ越し候補の物件が線路沿いである方などが多いのかもしれません。
もし賃貸などでこうした物件に住んだ経験がおありならそのときの状況をこの記事の内容と照らし合わせていただければ中にはその意味がご自身でわかっていただける方もいるのかもしれません。
周りの知人を見渡せば線路沿いの物件に住む方も少なからずいることでしょうし。
ただし、線路沿いの家についての結論ははじめに書いたように「悪い」の一言です。
むろん風水の大原則は「目に見える環境」と「目に見えない気の流れ」の双方を重視するものではありますが、致命的に悪い環境のものは避けるしかありません。
線路沿いの中でも比較的なマシな風水の家に該当したとしても、他の悪い環境も併せ持ってしまう家ならば避けなくてはいけない家になってしまうのかもしれませんし、逆に言えばたとえ線路沿いであったとしてもその他の風水がとても素晴らしい物件で「ここを引っ越すのはもったいない・・・」というような家も中にはあるのかもしれませんし。
少なくとも「安いから」というだけの理由で致命的に悪い物件を選んで後悔してしまうことは避けていただけたらと思います。家を選ぶというのは人生を考えてもとても大きな決断だと思いますので。
むろん、そうしたデメリットを知ったうえで「それでも~の理由のためにここに住むんだ」という決意についてはもちろん私たちに止めることはできません。ただ、それでもこうした事実だけでも知っておいたうえで選択をした方がいいのではないかなあとは私は考えています。
また、現在そうした物件に住んでいる方についてはどれだけでも対策をとっていただいて、それでもその影響が大きいと思われる場合には我々風水を専門とする者からすれば引っ越しを検討していただくしかない・・・というのが実情です。
むろん簡単な話ではありませんが、それでも住環境というものが人生に与える影響というものがどれだけ大きいのかということは様々なケースを見るたびに強く感じています。
現状がとてつもなく悪い方が家を変えると状況が改善することが実際にあるわけです。
それはもちろん風水だけの話ではなくて人生におけるタイミングや本人の努力といったもの含めてのお話にはなりますが。
ただそれでも、こうした知識を仕入れておくことはあなたの人生にとってマイナスになるものではないと考えています。お金をかけてまで使うかどうかは自由なわけですし。
このサイトが少しでもそうした助けになればうれしく思います。
ではこの記事はここまでになります。
なお、この記事では線路沿いの風水について深堀りしてどのように考えるのかを示しましたが、風水を考えた上で悪いとされるものは線路沿いの家だけではありません。
風水には「凶を避けることで吉に赴く」とする考え方があり、凶とされる環境の例はとても多いです。風水理論における好ましくない環境についてはいくつかの記事で紹介させて頂いています。
あわせてわたしの鑑定例の記事などもリンクを貼っておきますのでそれらも見て頂けたら嬉しく思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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